「ブライアンとキース・リチャーズ part24」の続きです。
ブライアンとアニタが別れることになった「モロッコ置き去り事件」について、
以前、私は、「Brian`s Birthday♪」で書きましたが、
今回はキースの自伝「ライフ」(サンクチュアリ出版)でキースが語っていることを中心に書きます。
以前の記事にも書きましたが、モロッコへ向かう途中でブライアンは体調を崩し、入院することになります。
キースによると、ブライアンは既にキースとアニタの仲を疑っていて、同行者のデボラに、
「二人きりにさせないように」
と言っていたらしいです。
結局、不安は的中してしまうのですが。
俺は生まれてこのかた、女を口説いたことがない。どうすりゃいいか、わからないんだ。本能的に、いつも女にまかせてる。
(中略)
だから、俺が関係した女はみんな、向こうから誘ってきたはずだ。自分なりの誘いかたはある。オーラをつくるんだ。我慢できなくなる空気を。
これを読んで、
「女性に対してはシャイなのね、カッコいい!」
と思う方もいるのかもしれませんが、私は別にカッコいいとは思いません。
誰彼かまわず手を出す男性よりは誠実なのかもしれませんが、
それよりもどちらかというと、「なにカッコつけてんの」って思ってしまいます。
でも、こういうところがキースの良さなのかもしれませんね。
そんなキースだったので、お互いに惹かれあっていたものの、先に動いたのはアニタだったそうです。
明らかにまずい状況になってしまったので、
「面倒なことになった」
「あいつ(ブライアン)がくたばりゃいいんだが」
キースはこう思ったそうです。
ブライアンが合流し、二人の仲が発覚してしまいます。
以前の記事、トム・キーロックの証言にあるように、アニタがブライアンにバラしてしまったのでしょう。
売り言葉に買い言葉で言ってしまったのかもしれませんが。
キースはアニタと一緒に逃げる準備を整え、実行します。
そしてブライアンは一人、モロッコに置き去りにされたのでした。
何度か書いているように、キースがアニタを奪ったというよりも、アニタがキースを選んだのだろうし、
キースがいようといまいと、遅かれ早かれブライアンとアニタは別れていたと思います。
そしてある意味、キースは破壊的な関係だったブライアンとアニタを救ったというのも真実でしょう。
しかしブライアンにとって、信頼していた仲間のキースに彼女を奪われたというのは受け入れがたいことだったのだと思います。
話は変わりますが、今回参考にしているキースの自伝「ライフ」、
私はカバーをつけずに読んでいたのですが、タイトルの銀文字の部分が削れてしまってきています。
タイトルが削れてしまうなんて、初めての経験のような……
というところで、続きは後日。
コメント
パティ・ボイドをめぐってのジョージ・ハリソンとエリック・クラプトンみたいな…
あのあたりの時代って、彼女や奥さんであっても結果的にグルーピーみたいだったから~
アニタをめぐってのブライアンとキース…誰の味方にもなれないな~
ちえさん、
ううむ~、確かに。
ブライアンの味方をしたいところですが、ブライアンにも非があったと思うし、
キースが正しかったとも言い切れないし、
アニタに共感もできないというか。
でもブライアンにとっては、アニタと別れたことというよりも、この件があってキースとの仲が壊れてしまったことの方が痛手だったような気がします。