リンダ・ローレンス:ブライアントの息子のジュリアンと
急に暑くてクタクタです……
最近、ちょっと音楽が足りてないと感じている私です。
身体中で音楽を感じて、心地良い音の波に揺られたいです。
音楽面だけのブライアンファンは違うかもしれませんが、
ブライアンファンにとって、このテーマは興味深いものだと思います。
ブライアンが言われているほど嫌な奴じゃなかったのではないかと思おうと、
音楽的には素晴らしかったではないかと思おうと、
複数の女性に子供を産ませて、一度も結婚することなく、つまり責任を負うことをしなかったというのは、
かばいようもなく「しょーもないやつ」と言わざるを得ないからです。
知能指数も高く、
それほど嫌な奴だけというわけでもなかったというならば、
何故ブライアンは、複数の女性に子供を産ませて責任をとらないなどという無責任なことをし続けたのでしょうか。
今回は私なりに考えたことを書こうと思います。
Contents
ブライアンの愛しい人
ブライアンには少なくとも5人の隠し子がいたと言われています。
学生の頃、14歳のガールフレンドが産んだ子供。
人妻との間にできた子供。(ビルの著書の中に、ブライアンと同じ側頭葉癲癇の症状があったと書かれている)
パット・アンドリュースとの子供。
デビューしてからのガールフレンドとの子供。(最近、彼の証言がどこかに掲載された)
リンダ・ローレンスとの子供。
私は、最初の子供、その当時のガールフレンドを妊娠させてしまったことに関しては、
若気のいたりだったのだと思うのです。
「まさか妊娠させてしまうなんて!」
ってくらい、ブライアンにとっても驚きだったと思うのです。
でも、ブライアンがその事実をただ疎ましく思ったかというと、そうでもなかったのではないかと思えるのです。
ブライアンはそのガールフレンドに対して、きちんと好意を持っていたのではないかと想像しているからです。
だって、こーんなにお似合いのカップルだったんですもん!↓
親の対応が間違っていた
と、仮定した上で思いついたのは、
問題は、そのことが発覚した時の、ブライアンの両親の対応が、その後のブライアンの無責任な行動につながっていったのではないか、ということです。
ブライアンの両親って、
「うちの息子に限って!」
みたいなところがあると思いません?
特に父親が。
母親については、ブライアン自身も、母親からの愛情をあまり感じ取れることがなかったのだと思います。
ブライアンと付き合っていたスキ・ポワティエに、ブライアンがそんな話をしたそうで。
「うちの息子は何でこんななのかしら。もう、他人のふりをしたい(けど、それは無責任だからできない)」
みたいな感じだったのではないかと。
ガールフレンドの妊娠が発覚した時、
仮に以前公開された映画「ストーンズから消えた男」のようなシーンが繰り広げられたとしましょう。
ガールフレンドの両親が訪ねてくる、ブライアンの両親は頭を抱えている。重苦しい空気。
妊娠の事実を、その時初めて知ったブライアン。
ブライアンは最期まで大人になりきれなかった人のように思いますが、
反面とても一人前の男になりたいと願っていたように思います。
なので、好意を持っているガールフレンドとの間に子供ができた、
「やった! 俺は父親になれるんだ!」
と浮かれる気持ちもあったのではないかと思います。
でも、自分とガールフレンドの年齢では、それは周りから祝福されない事実であるということも、
理解したでしょう。
学校も退学、町にも居づらい状況に
ここからは更に私の想像が混じります。
ブライアンの両親は、ガールフレンドの両親に対して、
「申し訳ない」
と頭を下げたでしょう。
大人たちの話し合いで、ガールフレンドは遠く離れた場所で出産することになり、ブライアンとは二度と会わせないという取り決めをしたのでしょう。
古いしきたりを重んじるチェルトナムという町で、ブライアンのしたことは受け入れがたいことであり、
ブライアンは学校を退学することになります。
周りから白い目で見られ、居心地の悪くなったブライアンは、しばらく旅に出ます。
たぶん両親が用意してくれた資金で。
(旅先で女の子たちと楽しく遊んだことは、ブライアンの武勇伝になるのですが)
当然、両親も白い目で見られたでしょうけれど、両親はそこで暮らし続けます。
感情がもつれて、ゆがんでいく
さて、ここで想像されること。
この時、ブライアンはちゃんと叱られることをしなかったのではないでしょうか。
ブライアンは、
「こんなことをしてしまって、絶対ひどく叱られる!」
と恐れていた。
ところが両親は、
「おまえは悪くない。私たちは信じてるよ、おまえがそんな悪い子のわけないさ。相手に騙されたんだろう? 相手の女の子にたぶらかされたんだよな? むしろおまえは被害者だよ」
みたいな感じだったのでは。
この両親の対応が、ブライアンの心の歪みの始まりだった。
この時のブライアンの心はこんなふうに乱れまくったのではないかと↓
「よかった! 叱られなかった!」
「俺を信じてくれている、うれしい!」(と両親の愛情を感じる)
「でも、事実は違う。俺は騙されたわけでも、相手が悪かったわけでもない。俺は責められて当然のことをしたんだ」
「だけど”違うよ、相手に騙されたんじゃなくて俺が悪かったんだ”と言えば、俺を信じてくれている両親を傷つけることになってしまう」
「このまま黙って、相手が悪かったことにしておくしかない」(そう思うと同時にガールフレンドに対する激しい罪悪感を持った)
「ガールフレンドは俺を騙したアバズレなんかじゃない。彼女をこんな目に遭わせて申し訳ない」
「俺は事実を隠して、いい子面してるどうしようもないやつだ。本当は俺が悪いのに!」
「あんたらが信じてる息子は、本当はどうしようもなくズルくて悪いやつなんだよ!」
両親が対応を間違えず、きちんとブライアンを叱っていたなら、こんな心境にはならなかったでしょう。
「責任がとれない年齢で、ガールフレンドを妊娠させてしまうなんていけないことなんだよ。相手の女の子の人生に大きな影響を与えてしまったんだよ。いくら好きでも、分別をもって行動しなさい」
と、きちんと叱っていたなら。
複数の罪悪感を背負うことになる
ガールフレンドへの罪悪感と同時に、ブライアンは両親に対する罪悪感をも背負うことになります。
息子がしでかしたことで、両親は周りから白い目で見られることになったからです。
そのことを知らされたブライアンは、取り乱して実家に電話をしてきたというエピソードもあります。
両親に対する罪悪感と、両親のブライアンに対する偏った愛情が、ブライアンが親離れできなかった理由のような気がします。
ブライアンは親に認めてもらいたくて必死でした。
デビューしてからも折りが合わない実家にちょくちょく帰っては、
「今回もしっくりいかなかった」
というような話をキースにしていたといいます。
しっくりいかないなら帰らなければいい、連絡だってしなければいい、
普通なら疎遠になっていく気がします。
なのにブライアンは事あるごとに実家に連絡をしていました。
初めてアメリカツアーに出た時には、両親に手紙を送っています。アメリカがどんなに素晴らしいか、両親にも見せたい、などと。
ドラッグで捕まった時にも、心配しないよう、両親を安心させたくて実家に連絡を入れました。
ミュージシャンになって成功して、両親の自慢の息子になりたかった、
ブライアンの心の中にはこんな想いがあったように思います。
どんなに成功しようと、堅苦しい両親は、”ストーンズのブライアン”をあまり理解できなかったのでしょうけれど。
リンダ・ローレンスが妊娠したときの両親の反応……
リンダとブライアン
付き合っていたリンダ・ローレンスを実家に連れて行った時のリンダの証言で、
「ブライアンは私みたいな地味な女の子なら両親が気に入ると思ったんだと思う」
というのがあります。
実家に近づくと、喘息の発作がおきるほど、ブライアンは緊張していたそうです。
リンダは、実家でのひとときはギクシャクとしたものだった、というような印象を受けたそうです。
理解してもらおうとするブライアン、表面上理解を示している両親。
そしてリンダが妊娠した時のブライアンの両親の反応はあきれたものでした。
そもそも当時、ブライアンはリンダの実家のお世話になっていました。居候をして、家族同然の扱いを受けていたのです。
それだけでも、「息子が大変お世話になっていて」と頭を下げるべきことだと思います。
リンダが妊娠したことを、リンダの両親がブライアンの両親に知らせました。
実家にリンダを連れて行った時、ブライアンがどうしても打ち明けることができなかったからです。
ブライアンの両親からの返事。
「そんなことがあるわけがありません。何かの間違いでしょう」
息子が居候させてもらっていて、そこの娘さんを妊娠させてしまって、この反応!
まさに、
「うちの息子に限ってそんなことをするわけがありません! 妊娠なんてありえません!」
という感じです。
前にもブライアンは同じことをしているのに。
「ブライアンはそんな息子じゃないはず」
と両親は信じたかった、または、
「もうトラブルに巻き込まれるのはうんざり」
と思ったのかもしれません。
一度はリンダとの結婚話が進みましたが、結局二人は結婚しませんでした。
それはストーンズとして活動していたから、というのも少しはあると思いますが、
私はブライアンの両親の反対に、ブライアンが従ってしまったというのが大きいと思えるのです。
もしもブライアンの両親がリンダとの結婚に賛成したなら、ブライアンは結婚していたように思います。
自分が自分であることの証明と罪滅ぼし
自慢の息子になり、両親から愛されたいという願い、
両親に迷惑をかけたという罪悪感、
相手を妊娠させたって責任なんてとらなくていいんだ、という歪んだ価値観、
そして何よりも、両親が信じている”良い子のブライアン”という虚像への強い反発心、
これらが入り混じって、ブライアンは無責任に女性を妊娠させては責任をとらない、ということを繰り返したのではないでしょうか。
ほら、実際の俺は、こんなに無責任な人間なんだ!
と両親に証明するために。
それは最初に妊娠させてしまったガールフレンドに対する罪滅ぼしでもあった。
でもその反面、いい息子でいたいと願っている……、つまりブライアンは、ありのままの自分を認めて愛して欲しかったのでしょう。
ブライアンがもっと長生きをして、精神的にもう少し大人になれたなら、
自分の子供たちに対して責任をとるということをしたのではないかと思います。
すべて、想像の話になってしまいますが。
そして「もしももっと長く生きていたら」と仮定の話をしてみても、なんにもならないとはわかっていますが。
私なりに考えた、ブライアンの無責任な行動の原因を書き綴ってみました。
コメント
こんにちは。
時々お邪魔させて頂いてます。
ブログ内容についてのコメントとは異なりますが、動画「Brian Jons's laughter Rolling Stones 1965」の終盤でブライアンが大笑いしていて微笑ましいです。
すでにご存知でしたらすみません!
宜しければご覧になってみて下さいね☆
ごめんなさい!
~Jones's~です。"e"が抜けてました。
Remさん、はじめまして。
コメントありがとうございます。
綴りの間違いなど、ブライアンも笑ってくれますよ^^
お気になさらず。
この映像、笑い声まで入っているのがいいですよね。
しかし当時のステージって、ファンが乱入してきて大変ですね……