花粉症もほぼおさまり、5月になろうとしています。
いろいろいろいろあって、一喜一憂しながら日々過ごしています。
いろいろいろいろあるけど、とりあえずブライアンのことに触れたいと思います。
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「ミック・ジャガーという生き方」
「ミック・ジャガーという生き方」(佐藤明子著、青弓社)を読みました。
本当は他のブログの中でちょっと触れるだけでいいかなと思いながら読んでいたのですが、やっぱり独立したひとつのブログにすることにしました。
この本は、
”計算高く”
”きらびやかで”
”クールなスター”
であるミック・ジャガーではなく、
ミックの”弱さや哀しさ”を知りたいという方にオススメです。
あとがきより※引用※
でもわたしがもっと描いてみたかったのは、そんな武装されたミックの人目につかない弱さや哀しさだった。
私はブライアンがらみでミックのことを考えていて、こんなに長い間スターで有り続けているミックが、よく言われているように、計算高くてクールなだけではないはずだ、ってずっと思っていたのです。
嫌なヤツだったら、とっくの昔に潰されているはず(業界はそんなに甘いものじゃないはずだ!)、こんなに長い間活躍できているのは、もちろんミック自身の頭のよさもあるだろうけれど、ミックは絶対に”愛されるキャラクター”であるに違いないって。
ミックはミック・ジャガーであり続けることを何よりも優先しているような気がします。
家庭的にも落ち着こうとしないのは、落ち着いてしまうのが怖いから、落ち着いてしまうなんて、ミック・ジャガーじゃないからと思っているのではないだろうか。
まるで素のミックが、スターであるミック・ジャガーに魂を売り渡してしまったような。
マリアンヌをあきらめた理由
ひとつだけ、この本を読んでいて、「これ、違うんじゃない?」と思ったところ。
二作目の全英ナンバー「リトル・レッド・ルースター」(1964年)は、黒人ブルースのカバーだからという理由で、アメリカでの発売が見送られた。憤ったミックは、アメリカの音楽番組へ出演依頼を受けた際、条件としてオリジナル歌手のハウリング・ウルフをゲストに招くよう要求した。ストーンズのことについて質問している司会者に「それより早くハウリングを呼ぼうよ」と繰り返す若き日のミックの映像がある。ウルフが歌う後方で観客にまぎれて腰掛けているミックは、ブルースを紹介できたという誇らしげな表情だ。
――これ、ミックじゃなくてブライアンじゃありません?
ミックもブライアンと一緒に司会者と話していたけれど、ワクワクした様子で「早く彼を呼ぼうよ」と言っていたのはブライアンで、後方の席に座って誇らしげにしていた(というか、やはりワクワクしたような様子でいた)のもブライアンだったと思うのですが。
まあ、ミックも同じような心境だったということでしょうけれど。
そして、これは大いに共感したこと。
というか、「やっぱり、そうだよね! ああ、私と同じように解釈する人がいた!」と思って嬉しかったところ。
マリアンヌがミックの元を去った時、ミックはマリアンヌを取り戻そうとしました。
中々諦めないミックを突き放すため、マリアンヌはわざと太って、その姿をミックに見せました。
マリアンヌ曰く、
「外見を気にするミックは、”可愛いマリアンヌ”じゃなくなれば諦めると思ったから」。
ミックは体重が増えたマリアンヌを一瞥して去っていったそうですが、このエピソードを読んだとき、
ミックはマリアンヌが太ったから嫌になって去っていったんじゃないでしょ
と思いました。
彼女の決意のすさまじさに負けたのだろう。
と著者は書いていますが、私も同感。
ミックはきっと、
「こいつはここまでして俺と別れたいんだ」
と愕然としたのだと思います。
だから、その帰り道でのミックの心中は、
「あ~、あんな女と別れられてよかった」
ではなく、
「なんでそこまで俺は嫌われたんだろう」
という虚しさに満たされていたと思うのです。
マリアンヌの薬を自分のものだと言い張り、裁判にかけられたミック。
そこまで愛して守ってきた女性に、なんでここまで嫌われることになったのだろうと。
ストーンズのメンバーで居続けるにはキースに気に入られること?
気になったところ。(要約)↓
キースはミック・テイラーを好きになれなかった。
「奴はインテリすぎる」
「チームワークにむいてないんだよ」
と嫌悪感を露わにした。
ミック・テイラーの作曲家としての才能をミックが買い、足並みをそろえて活動し始めたこともキースが憤る大きな原因だったのだろう。
(中略)
いずれにしても、ミック・テイラーにしろ、のちのビル・ワイマンにしろ、ストーンズをやめた理由は、キースとの確執が大きかったとテイラー本人は語る。ミックは、ミック・テイラーをプライベートでもかわいがっていたらしい。しかしキースを前に引き止めることはできず、マスコミには「ブロンドで身長187cm、自分でメイクできる優れたギタリストなんて、いつでも見つかるさ」とコメントした。
――これを読んで、ストーンズを仕切っているのはミックじゃなくてキースなんじゃないかって、今更ながら思いました。
ストーンズのメンバーでいるのには、ミックに、というよりも、キースとうまくやっていくことが大切なのではないかって。
そう考えると、やはりブライアンを切ったのは、ミックの決断というよりも、キースの気持ちが強かったのではないかと思えてきます。
キースとの関係にヒビが入ったから、ブライアンは切られてしまったのではないかと。
ミックはブライアンを思いやっていた
この本には、ミックはボロボロになりつつあったブライアンに対しても、いろいろと気を遣っていたと書かれています。
いつも誰かがそばにいるように気を配り、ブライアンの両親に連絡を取り、誰も面倒を見られないときには花束を贈り、裁判所の傍聴席からブライアンを励ました。
ある日、ブライアンとミックは激しくなじりあい、殴り合いをした。
池(レッドランズの堀のことですよね?)に飛び込んだブライアンをミックは何度も引きずり出し、愛情深げにやさしく肩に腕をまわして客間に導いた――
自分への愛情や関心を確かめるために、(子供のように)わざと問題を起こすところがあったブライアン、この出来事の後、ブライアンは機嫌がよくなったと書かれているのを読んだことがあるので、このことでブライアンはミックの友情を再確認して安心したのだと思います。
ブライアンとミックは、基本的には認め合っていたと思います。
では何故、ブライアンとミックはもっと仲良くできなかったのでしょうか。
私は以前、ミックの友情は恋心に近いようなもの、キースの友情は家族的なものなのではないかと書きました。
ミックとブライアンが、キースとミックのような友情関係を築けなかったのは……、
絶対的に女好きなブライアンは、ミックからのこういった種類の友情の受け止め方がうまくできなかったから、ではないでしょうか。
ミックの唯一の友達だというキースは、ミックのそんな友情の示し方になんて気がつかない、または気にしないでいられるから友達関係でいられるけれど、ブライアンには気がつかないふりもできなかったし、気にしないでいることもできなかったのでは。
アニタはブライアンからキースに走った後、ミックに誘われたと言っていますが、密かにブライアンに同情したミックの嫌がらせだと考えることも出来るかもしれませんね。深読みしすぎでしょうけれど。
心底いがみあっていたわけではなく、実は認め合っていたのであろう二人が、天敵同士だったかのように言われているのは辛いですね。
そうそう、
今はもうリニューアルして変わってしまいましたが、ミックのmyspaceのページを最初にみたとき、ブライアンのお墓の写真が掲載されていて、ルビー・チューズデーが流れていたのには驚きました。
ミック自身が作ったページではないかもしれませんが、チェックくらいはしているでしょうから。
ミックはブライアンを忘れてないし、その存在や死を軽く考えてもいない、って、
「この人は一体……」
って、なんだか胸が痛くなって、泣けてきました。
以前のブログ「ミック or キース?」で、私は、友達になるならキースのほうがいいと書いたのですが、いろいろ考えていたら、適度な距離感を持てるなら、ミックの友達になるほうがいいかも、と思っちゃいました。
だってキースは気に入った人には優しいけれど、気に入らない人には……、メチャクチャクールですよね?
年を重ねて、今は丸くなったのかしら?
コメント
ミック・ジャガーは今回の2010年南アフリカのサッカーワールドカップの観戦に行ったため観客席で彼の姿を見ました。[E:sun]
イングランドは惜しくもドイツに負けてしまったので、何となく残念に思う私です。[E:cloud]
台湾人さん、はじめまして。
コメントありがとうございます。
今回のワールドカップを現地で観戦したんですね!
しかもミックの姿を見たなんて、素晴らしい~[E:shine]
やはり一般人とはオーラが違うのでしょうか。
現地で観戦して、ブブゼラの音を体感してみたかったな、なんて思う私です。笑
すみません、実は家でテレビでサッカーワールドカップの試合の生放送を見た時にミック・ジャガーの姿を発見したんです。[E:rain]
家は素寒貧なので南アフリカに行けるお金などないので、せいぜい家のテレビで試合の生中継を見ることしかできない私です。[E:thunder]
何だか誤解を招くような書き方をしたので本当に申し訳ありません。[E:bearing]
台湾人さん
ワールドカップをテレビで観戦したのなら、私と同じですね。[E:soccer]
でも私はミックが観戦している様子をテレビでは観ていなくて、たぶん写真で見ただけです。
私の読解力がなくて、誤解してしまい、こちらこそすみませんでした。
お気になさらないでくださいね[E:happy01]
私もジャクリーン・ビセット、クリスティン・スコット・トーマス、ファニー・アルダン、サンドリーヌ・ボネール、イザベル・ユペール、安倍晋三や麻生太郎をこの目で生の本人を見てみたいなと思います。[E:eyeglass]
岸信介、佐藤栄作、三木武夫などの偉い人も見てみたいので、「ドラエモン」や「奇天烈大百科」のようにもしタイムマシーンがあれば過去の日本に戻って暮らしたいと思います。[E:lovely]
私は1983年生まれで、1950、1960、1970、1980、1990年代の日本の文化と歴史に興味津々で仕方がありません。[E:happy02]
本当にタイムマシンがあったら、会ってみたい人がたくさんいますね。
でも戦国時代とか、刀で切り合っていたような時代だと、行ってみたい反面、怖いかも[E:sweat02]
日本は独特の文化が豊かな国なので、私ももっといろいろ知りたいなと思っています[E:happy01]