「ブライアン・ジョーンズはストーンズから脱退した」と書かれることもありますが、実際にはメンバーからクビにされました。
一方で、「ブライアンはストーンズを辞めたがっていた」という説もあります。
つまり、クビになったというよりも、自分から辞めていったのだと。
思いがけなく切られたのならショックだったでしょうけれど、「辞めたがっていた」のなら、なぜ辞めなかったのか? ブライアンはストーンズ在籍時、どんな気持ちでいたのでしょうか。
先日、ふとした瞬間に、ブライアンがストーンズにいたときの心境が理解できたような気がしました。
勘違いかもしれません。妄想です。想像です。
でも、書いてみますね。
Contents
アニタ・パレンバーグの証言
ブライアンと付き合っていたアニタ・パレンバーグの証言。
「ブライアンはバンドから追い出されたっていわれてるけど、私はその逆だったと思ってるの。ブライアンはずっとリズム・アンド・ブルースに取りつかれてた。やめた理由はそれだけよ」
アニタは大ざっぱな性格のイメージですが、ほかにも結構、鋭いところをついてくる証言をしていますよね。
上記の証言によれば、「ブライアンはクビになったと言われているけれど、そうじゃない、音楽性の違いから、自分からストーンズを離れたんだ」ということ。
辞めたかったのなら、クビになる前に自分から辞めればよかったのにと思えるし、
辞められなかったのは、自分が創ったストーンズに愛着があったからとも考えられます。
ビルが著書の中で、「ストーンズこそ、ブライアンの真の子供だった」と書いていますし。
辞めたかったのが本当なら、ブライアンはどんな気持ちでストーンズのメンバーとして過ごしていたのだろうというのが、ずっと謎でした。
それが先日、わかったような気がしたんです。
夕日を見ながら
私事になりますが、2018年の9月末から11月の半ばごろまで、歯痛に悩まされていました。
眠れないくらい歯が痛かったのですが、虫歯ではなくて、原因不明。
近所の歯医者さんに紹介状を書いてもらい、大きな医療センターに行き、歯痛の原因は、脳内のセロトニン不足で、陽の光をたっぷり浴びることで分泌されるから、規則正しい生活を送り、太陽光をいっぱい浴びなさいとアドバイスを受けました。
病院からの帰り道、夕日がすっごく綺麗で、
「わあ~」
と思いながら、写真をパチリ。
そして、その夕日の中で、
「ああ、そういうことか~」
って、なんとなくブライアンがストーンズにいたときの心境がわかったような気がしたのです。(あくまでも、”気がした”)
自分と重なって感じられた
また私事になりますが、私は漫画家を目指したり、その後、モノカキを目指したりしてきました。
創作するのは、伝えたいことがあるからだと気づき、伝える手段を模索しつつ、今も「伝えること」を続けています。「伝えること」は、私のライフワークです。
しかしそれらを生活費に充てられるほどマネタイズすることは難しく、社員として働いてきました。
会社での仕事は、やりたいことというわけではありませんでしたが、苦にならずできる内容で、仕事を通しての学びも多かったです。私なりに、精一杯に取り組んでいました。
でも毎日寝不足で、休みも取れず、
「ずっと、これが続くのかなあ」
と思うと、気持ちが沈みました。それでも、仕事がある限りは続けよう、やるべき仕事があるのはしあわせなことだから、と思っていました。
――会社の業績不振による会社都合の解雇になりました。
解雇になって
解雇になったとき、動揺するというよりも、「やった! これで解放される!」って思ったんです。
「これからは、やりたいことやるぞー!」って。
で、話は戻りますが、夕日を見ながら、そのときの気持ちが思い出され、ブライアンの気持ちがわかったような、気がしたんです。
要するに、私が会社勤めをしていたときの気持ち、
「これがやりたいことってわけではないけど、苦にならずできる。仕事があるのはしあわせなことだから、続けよう」
これ、この気持ち、
こんな気持ちで、ブライアンはストーンズに在籍していたのではないかって。
さまざまな楽器の演奏を楽しんでいた
ブライアンはストーンズの音を、さまざまな楽器の演奏で彩ることを楽しんでいたように思います。
私も、会社勤めを自分なりに楽しんでいました。
同時に「ずっと、このままなのはなあ……」と思っていました。
ブライアンも似たような気持ちだったのではないでしょうか。
売れないところからスタートしているから、売れているストーンズから抜けることにためらいがあった。もちろん自分が創ったグループに愛着もあった。
やりたい音楽とは違うと思いながら、自分なりにグループに貢献した。
半面、「このまま続けるのはなあ……」と失望感も持っていた。
「ゆくゆくは、やりたい音楽に取り組みたいな」と思っていて、個人的には、やりたい音楽になるべく携わるようにしていた。
ストーンズを辞めて解放された?
だとしたら、ブライアンはストーンズから抜けることが決まったとき、
「やった! これで解放される!」
と嬉しかったのでしょうか。
嬉しかったかもしれません。これで好きな音楽ができるぞって思ったかもしれません。
なかなか、やりたい音楽の形にならず、悪戦苦闘することになったかもしれません。すべて想像ですが。
ブライアンに構想があったのだとしても、抜けて1か月ほどで亡くなってしまったので、ブライアンのやりたかった音は、形になっていません。
少しは残っていたのではないかと思えますが、残っていたという話はないですよね。
ブライアンと自分を重ねるのもなんですが、私自身も悪戦苦闘しながら、今のところ、何者にもなれていません。
ブライアンが行けなかったその先に、せめて私は行かなくちゃ! 行くから一緒にその先に行こう、ブライアン!
などとチカラ入れて思ってしまいました。
すべて夕日が見せた妄想だったのかもしれませんけれど。笑
そして、年明けてました!
お正月花、活けました。今年もよろしくお願いいたします<(_ _)>