「笑い猫」 ”はみだしっ子”より

ちょっと前の「悲しみのアンジー」ブログのコメントで、「はみだしっ子」のアンジーの話が出て、「アンジーってブライアンと似ているかも!」と思ったので、今回は「はみだしっ子」について書いてみたいと思います。

漫画のキャラクターと実在の人物を一緒にするな!と思われてしまうかもしれませんが、
でも私はどちらも大好きなのですっ、本当にっ。

別に両者を混同しているのではなくて、ちょっと似ていると思ったから……っ!!

――と、熱くなりながら、書きます。^^;

***********************

「はみだしっ子」というのは、1975年~1981年に連載されていた漫画。

私は単行本でこの作品に出会った。

グレアム、アンジー、サーニン、マックスの4人の少年たちの物語。

彼らはそれぞれ、親に捨てられたり傷つけられたりして家出をし、放浪している。
(舞台はイギリス、らしい)

まだ思春期にもならない年齢だっていうのに、彼らは妙に大人びた台詞を言う。

その言葉は哲学的ですらある。
(ラストのアンジーの台詞も意味深だった……)

この漫画に出会った頃の私も、まだ思春期前の子供だった。

少女漫画らしからぬ難しい言葉が羅列する作品なのに、なぜか惹きつけられた。

というのも、登場人物の中のアンジーが大好きだったのだ。

アンジーというのは本名ではない。

結果的にアンジーを捨てた母親が、いつも「リフェール(アンジーの本名)、 私のアンジュ(天使)」と言っていたことから、家出後に知り合ったサーニンに名前を聞かれて、(本名を言いたくなかったから)「アンジュ」と自己紹介したら、サーニンがそれを「アンジー」と聞き間違えたことから、アンジーはアンジーになったのだ。(長い文章……)

女優のママ似のアンジーは綺麗な顔立ちをしていて、服装は派手好みで奇抜、特技は女の子をひっかけること、かなりのヘビースモーカーで(子供なのに!)、くわえタバコをしていることが多い。

なんとなーく、ブライアンに似ているかなって思うのは、アンジーが好んで着ている服装とか、ソフトな物腰や外見にも関わらず、強がりだったり、時に言葉遣いが悪くなったりするところ、等々。

簡単には他人に心を開かないけれど、身内には徹底的に、時には、おせっかいなほど優しい。

喧嘩っ早くて皮肉屋で意地っ張りで天邪鬼で、たまにいじける。

アンジーのプロフィールによると、彼の気質は「陽気型躁鬱質」なのだそうだ。

4人が出会った頃には、一番年上で(といってもアンジーより3ヶ月年上なだけ)まとめ役をやっているグレアムに「まるでキャプテンだね。グレアム、いい気分?」なんて突っかかる。
(グループのリーダーにこだわっていたブライアンみたい)

アンジーは、物語中で克服したけれど、小児麻痺で足が悪かった。

ブライアンは幼い頃の病気が元で喘息持ちに。

でも大きな違いがあって、ブライアンは音楽の才能に恵まれていましたが、アンジーは音痴です;

漫画の中には、音楽がたくさん出てきます。

例えば、アンジーが雪山で自殺未遂をしたときには「眠くはないけど 行くところがない」という台詞が出てきますが、これは、ボブ・ディランの「Mr. Tambourine Man」の歌詞、”眠くはないけど 行くところがない”(I’m not sleepy and there is no place I’m going to.)からきているらしいです。

ストーンズの曲も「paint it, black」や、「lady jane」の歌詞が出てきます。

ただし「paint it, black」はblackではなく”yellow”になっているし、「lady jane」はjaneではなく、”wakame”になっています。
ワカメって……;

アンジーの名前がストーンズの「悲しみのアンジー」からきているのではないかという話も、ファンの間ではあるそうです。可能性は低いみたいですが。

作者の三原順さんは1952年生まれ。

グループサウンズ世代で、ブルーコメッツの”三原”綱木さんからペンネームをつけたのだそうです。
(ブライアンがエルモア・ジェイムスが好きで、”エルモ・ルイス”と名乗っていたのと似てる?)

三原さんは1995年3月に42歳で亡くなりました。

その時連載中だった作品は未完となってしまいました。

私がこのことを知ったのは、亡くなった数年後だったかと思いますが、意外だったというよりも「やっぱり」という気持ちが強かったように思います。

ブライアンの死後、ミックは、
「うん、ブライアンが死んだときはショックだった。だけど、やっぱりブライアンは死んでしまったか、という気持ちもあったと思う。だれもが、ブライアンはもう長くないだろうと感じていたからね」
とコメントしていました。

これを読んだ時には、あまりピンとこなかったのですが、私自身も人の死に対して同じように思っていたことがあったんだ、とドキッとしました。

私は三原さんのインタビューか対談かを読んだ時に、「この人は長生きしないのでは」と、なんとなく感じたのを覚えています。

それは三原さんが、ヘビースモーカーだということを知ったのが大きかったのかもしれないし、その他の言葉の端々から命というものへの執着の薄さを感じたのかもしれません。

その”なんとなく感じたこと”は印象深く残っていて、三原さんの死を知った時に驚いて悲しかったのと同時に、どこかで「やっぱり」と思ってしまったのです。

亡くなってから12年もの年月が経ったのですね。

ご冥福をお祈りします。

さて、今回「はみだしっ子」で思い出したのが、当時発売された彼らのイメージアルバムです。

声優さんたちが、4人のキャラクターを演じて、彼らのそれぞれのイメージの曲を歌っています。(音痴のはずのアンジーの歌も、このアルバムでは上手です。)

当時はLPだったと思うのですが、そのLPはもう手元になく、でもカセットにとってあったはず、とカセットボックスを引き出したら、

「ボクを紹介してください」
とばかりに、一番目につく手前に入っていました。

アンジー好きの私は、もちろんアンジーのイメージでアンジー役の声優さんが歌っている曲に一番興味があり、またこの曲調も歌詞も、アンジーをよくわかってる!と思って大好きでした。

曲調は明るく跳ねるような感じで、歌詞はアンジーのイメージ……、華やかでシニカルです。

私にはこの曲のイメージが、少しブライアンにも重なります。

素のブライアンは、もっと無邪気で純粋だったのかもしれませんが、彼が観客に見せようと作っていたイメージはこんな感じかな、と。

キースの「ブライアンは猫みたいな奴だった」なんていう発言もありますしね。

というわけで、「笑い猫」というアンジーが歌う曲の歌詞を紹介します。

歌詞カードはないので、耳で聞き取った歌詞です。

笑い猫
薔薇の夜 月の夜
ボクの血が 騒ぎ出すような
光る影 笑う窓 まわる風

ぶちやぶれ 窓ガラス
ボクの腕 つかみ誘い出す
甘い罠 おまえ 誰の手先さ?

手招きで 微笑みで ひきつけて
ぐっと ひきつけて
突き放す 突き落とす 闇の中

その手には のらないよ
おまえたち そんなに欲しいか
流れてる 赤いもの ボクの胸の

流れてる ほとばしる
血しぶきが 三日月を染めて
鼻先で 笑うのは ボクの影

いつまでも いつまでも 笑ってる ボクの影法師
クスクスと クスクスと キリもなく

私は特に、♪その手にはのらないよ・・・
からの歌詞が好きです。アンジーの不敵な笑みが見えてきそうで。(勝手にブライアンの不敵な笑みにも重なる)

しかし、こうやって文字にしてみると、別にブライアンのイメージには似ていないような……(汗)

最後に――

全くの余談になりますが、以前、あなたの性格は「犬派?」「猫派?」なんていう心理テストがありまして、私は自分のことを「猫が好きだし猫派かな」と思ってやってみたら、明らかな「犬派」でした。

友だちに話したら、「単純でわかりやすいから犬なんじゃないの」と言われて、「そうか、私は犬っぽいのか」と思っていたら、他の人には「えーっ、猫っぽいよー」と言われました。

イメージなんて、いい加減なものですね。

もう自分が犬っぽくても猫っぽくても、どっちでもいいです。

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コメント

  1. たま より:

    以前おじゃまさせていただいた、たまです。
    毎回興味深い文章だな~と驚いています!
    前回のダリの話も、とってもおもしろかったのですが、今回のテーマもまた全然違う視点から書いてあるブライアン評だったので、とってもおもしろかったです!!
    この漫画は読んだことがないのですが、こう見ると、ブライアンの影響って色々なところにあるんですね~。
    生きていてくれたら・・と思わずにいれませんね。
    最近、nicoの伝記を読んでいたらブライアンが出てきて、またまた違う面が描写されてて「なるほど~」と思いました♪
    またお邪魔します!!

  2. るか。 より:

    たまさん、こんばんは♪
    読んで頂いて、ありがとうございます^^
    「はみだしっ子」のアンジーがブライアンに似てるっていうのは、私の思い込みがかなり入っているのですが、いろいろな人がブライアンのことを語っているのを目にすると嬉しいですよね。
    やっぱり一人の人間を理解しようとするのに、一つの見方だけで判断することは出来ないって思います。
    例えば、付き合った女性であるリンダ(ローレンス)とアニタが語るブライアンは、まるで別人のようですし。
    nicoの伝記にも出てきたんですねー
    nicoも亡くなってしまいましたが(ご冥福をお祈りします)、ブライアンを知る人たち(特にメンバーたち)は、元気で長生きして欲しいです。

  3. うさこ より:

    始めましてうさこです。私もブライアンを知ったのは、去年のストーンズコンサートを見に行ってからなんです。映画を見てからますます興味が出て、るかさんのブログもずっと見てました。今はグーグルでブライアンの生家を見たり、お墓を見たりしています。これからもるかさんのブログ楽しみにしています。

  4. るか。 より:

    うさこさん、はじめまして。
    ずっと読んで頂いていたのですね^^
    ありがとうございます!
    私はまだストーンズのコンサートには行ったことがないのです。
    去年映画でブライアンを知り、
    「ブライアンがいないストーンズなんてっ」
    と思っていましたが、ブログを書いているうちに、今のストーンズにも興味が出てきました☆
    これからもよろしくお願いします。