”当たり前”のことなんて、ない。

「当たり前のことなんて、何もない」
基本的に私はそう思っている。

例えば日々、多少のアップダウンはあってもとりあえず無事に過ごせていて、今日の次には明日が訪れるのだって当たり前のことではない。

「じゃあ、また明日ね」
と言って別れた親しい人と、それきり2度と会えなくなってしまうことだってあるのだ。

後悔するのはイヤだから、明日じゃなくて、伝えたいことは今、伝えなくちゃ、
今度でいいやじゃなくて、今伝えなくちゃ、

ということを想いながら、以前作ったのが「音たち 言葉たち」の中の「Right Now! 」(BGM付)。
(そんなテーマをも盛り込んだ小説は発表の場もないままになっている。)

――昨朝、アメリカのスーパースターの訃報が飛び込んできて、ショックを受けた。

私は特別ファンではなかったのですが、
「明日が必ずくるなんてことはないんだ。人の命ってなんて儚いんだろう」
とあらためて思った。

ご冥福を祈りたいと思うと同時に、彼の存在が過去のものになるのにはまだ時間がかかるような気がしている。

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1969年7月2日、
ブライアンは明日の朝がこないことを予感していただろうか。

声をかけられていたという7月5日のハイド・パークでのコンサートに行くかどうかは決めかねていたかもしれない、今後の音楽活動についての不安もあったかもしれない、

だけどまさか自分が明日の朝を迎えられないなんて思ってもみなかったのではないだろうか。

そして、先日のブログで「Ruby Tuesday」を取り上げましたが、繰り返し曲を聴いていて、思いついたことをひとつ。

ミックはこの曲作りには関わっていないと断言している。

しかしクレジットは、ミック&キース。

ミックが関わっていないのなら、誰が作ったの?というインタビューの流れに、何故ならないのだろうか、と。

ブライアンが関わっていることには触れないように、ということにでもなっているのでしょうか。

などと考えていたら、同じ時のミックのインタビューのある部分が気になり始めた。

「Sister Morphine」、

この曲は最初ミックとキースの作品ということになっていた。

しかしマリアンヌ・フェイスフルも一緒に曲作りをしたということで、キースが(たぶんマリアンヌに言われて)主張して、後からマリアンヌの名前もクレジットに加えられた。

インタビューの中で、この「Sister Morphine」について、マリアンヌも曲作りに加わったのかと聞かれたミックは、

「マリアンヌは歌詞を2行ほど書いたよ――でもあの女は自分が全部書いたんだっていつも言ってるんだよね。こっちは、どの部分を彼女が書いたかも覚えてないくらいなのにさ。自分はこの曲の報酬を十分得ていない、っていつも文句言ってるんだ。しかも今じゃ、金は全部自分が受け取るべきだった、なんて言ってるしね」

と答えている。

どの程度かはわかりませんが、マリアンヌが曲作りに関わったのは事実なのだろうし、クレジットにマリアンヌの名前が加わっているのも事実だ。

「Ruby Tuesday」には自分は関わっていないと言い、同じインタビューの中で「Sister Morphine」のクレジットにキースの口利きでマリアンヌの名が加わったことに不満げなミックの発言を考えていて、ふと思いついた。

「Ruby Tuesday」を一緒に作ったはずのキースは、ブライアンがこの曲作りに関わっているのを一番知っているはず。

なのに、なんでそのことは言わない?

マリアンヌが「Sister Morphine」に関わったことは主張したのに、ブライアンと自分が一緒に曲作りをしたことがあったということは何故言わない?

言ってくれれば、”ブライアンには曲作りの才能がまるでなかった”という説を否定できるのに。

――これについては、ミックよりもブライアン自身が一番感じていることでしょう。

それとも、ブライアンとキースが作ったといわれているけれど、ブライアンはほとんど貢献していないということなのでしょうか。

でも「Ruby Tuesday」の歌詞を見ると、とってもブライアンっぽいような気がするのですが。

他の曲とは全く違う感性でしょう?この歌詞。

やはり私には、大きくブライアンが関わっているように思える。

さて今回の映像は「State of shock」です。featuring Mick Jagger

マイケル・ジャクソン、偉大なアーティストです。

それと、私は今まで誤解をしていました。
彼は白人に憧れて、肌を白くしているのだと。

そういう噂もあったので単純にそれを信じていました。

でも今回の件で、そうではなかったことを知りました。一般大衆は無責任なものです。そして自分がその無責任な一般人の一人でいたことを恥ずかしく思います。ごめんなさい。

コメント

  1. 匿名 より:

    キースが主でブライアンは手伝っただけだから、ブライアンとの共作とは言わない…
    こうは考えられないでしょうか?ブライアンがベースを持って来た、あるいはほぼ完成したものを持って来た
    それをキースと仕上げた。だからキースはブライアンが関わってると言えない
    他にもブライアンが作曲に関与してる曲がいくつかある。ルービーを認めたら他にはないの?って疑惑が当然出てくる
    だから言わない。言えないんじゃなく、言わない。

  2. るか。 より:

    コメントありがとうございます。
    そうですね、どこかでキースが持ち込んだものを作り上げていった、と書いてあったような気がしたので、ベースはキースが作ったものと思っていましたが、元々ブライアンが持ってきたものをキースが作り上げたのかもしれませんね。
    例えば、
    夢が消えない間に その夢を実現させなくちゃ
    死が間近いから 夢がなければ 気も狂う
    (Cash your dreams before they slip away
    Dyin' all the time, lose your dreams
    and you will lose your mind)
    という部分などは、絶えず喘息の発作に悩まされていたブライアンの心境そのものの気がします。
    確かにこの曲以外にも、ブライアンが大きく関わっている曲はあるのでしょうね。
    でもジャンピンなどは、キース自身、
    「あの曲はほとんどビルが作った」
    って認めているのに……。
    ブライアンは全く曲作りができなかったことにしておきたい理由でもあるのかな、なんて思ってしまいます。
    この曲作りの際に、どれだけキースと二人でアイディアを出し合って楽しくやったか、を周りの人に話していたというブライアンの心境を考えると切なくなります。