ブライアンの混乱

行きつけの美容師さんから聞いたお話。

実は独身で一人暮らしなのに、
美容師さんに対しては「旦那さんがいて、息子さんがいる」、
ということになっている年配のお客様がいるそうだ。

何故、その嘘がばれてしまったかというと、
そのお客様のご近所さんが美容院に来た時に、その事実を話していったからだという。

「なぜ、そんな嘘を? 別に独身で一人暮らしだっていいじゃないですかー。ね~?」
などという話を、その美容師さんとしたのですが、
この嘘をついている年配の方の気持ちがわかる、
という人が結構いることに、また驚いた。

「本当の自分を知られたくないんだよ。仮面をかぶって別の自分を見せときたい気持ちはよくわかる」
ということらしいのだ。

私は、割と、自分が「こんなに大変」「こんなにミジメ」みたいな話を人にしてしまう。

もちろん誰にも彼にもというわけではなく、信頼できる人、この人になら話しても大丈夫かなという相手にだけですが。

でも逆に、私のそういうところは「すごい」そうなのだ。

「ふつうは、そんなこと、人に言えない」「悩みがあっても、混乱していても、自分の中でどうにか処理しようと思う」
なのだそうだ。

何人かに同じことを言われて、「それがいいところだよね」と言ってくれた友達もいたし、
「そんなことを言ってこられても、どうにもできないから困る」という友達もいた。

とにかく私のこういうところは、”ふつう”ではなくて、変わっているらしい。

と、そこで思いついた。

ブライアンは混乱していて、周りにもそれを話していたようだ。
もしかして、私と似ているかも?って。

ブライアンの混乱ぶりは、私よりももっとひどかったのだと思いますが。

でも、この部分においてブライアンに似ているかもしれない私には、
ブライアンがなぜ、周りの人たちに弱音を吐いていたのか、混乱ぶりを打ち明けていたのかが、わかるような気がする。

たぶん、具体的にどうこうして欲しいというわけではないのだ。

気持ちを受け止めてほしい、自分の混乱ぶりを伝えておきたい、という甘えた気持ちもあったと思いますが、
一番大きいのは、暗闇から抜け出す「アイディアが欲しい」ということだと思う。

そういったアイディアを求めるためには、プライドなんて邪魔なだけ。

自分を良く見せたいというよりも、
「自分はこんななんだけど、どうしたらいいと思う?」
という意見を聞きたい気持ちの方が勝っているのだ。

ブライアンの混乱ぶりは深刻だったとは思いますが、
案外、実は大らかだったんじゃないかというか、
話を聞かされた相手が重く受け止めて、ずっと考え込んでいるのを知って、
「あれ? そんなに深刻に受け止めちゃってたんだ。申し訳なかったな」
なんて、思っていたのではないかって。

根は楽天家で、楽しいこと大好きだったのでしょうしね。

もちろん、アーティスト特有の繊細さはあったでしょうけれど。

しかし私の周囲の、私の混乱ぶりを聞かされている方たちは大変だと思います。
本当に申し訳ない&たくさんの感謝の気持ちでいっぱいです。

ブライアンも感謝してたかな。

さて、早いですが、街もクリスマスっぽくなってきたので、
何となく今回は桑田さんの「白い恋人達」を聴きましょう♪
きれ~い☆

桑田佳祐 – 白い恋人達(Full ver.)

コメント

  1. ちえ より:

    私の場合は愚痴って終わりデス[E:bearing]
    るかさんは気持ちの優しい人ゆえ、自分の悩みと他人絡みの悩みが重なったりしたときに処理能力不能になっちゃうのではないでしょうか(体調不良や仕事が忙しいのが長く続いたりとかも重なったりしたり)
    誰かに相談する事によって、まっいっか何とかなると思えたり~自己反省したり~再び処理能力スイッチが入ったりする…
    大なり小なり皆さんそんなもんです[E:#xEB7F]結局解決してきたのだから気に病むことないサ~[E:good][E:#xE4E9]

  2. るか。 より:

    ちえさん
    コメントありがとうです~☆
    ハイ、いろいろあって余裕がなくなると、処理能力不能になります。
    私の話を聞かされている人は、猛獣使いのようになっています。
    殻に閉じこもって自滅するのではなくて、
    時にはバタバタ足掻くのは仕方ないと思ったり、反省したり、また立ち上がったり大忙しですが、
    とにかく周りには感謝してます☆
    恩返しもしなくちゃですよね。