「Exhibitionism‐ザ・ローリング・ストーンズ展」に行ってきました!
「今頃やっと?」と言われるかもしれませんが、忙しくて中々行けず、やっと行ってまいりましたー!
撮影し放題だったので、バチバチ写真も映像も撮ってきました。やっぱり、ストーンズ、素晴らしいぃぃ!!
Contents
1週間前の「ピーター・バラカン 出前DJ in RED SHOES Vol.2」で予習
Exhibitionism会場内の展示
3月22日、南青山のロックバー、レッドシューズにて、ピーター・バラカンさんのトークイベントがありました。
レッドシューズでのピーター・バラカンさんのイベントに行くのは2回目。
前回↓
今回のテーマは、
「「Exhibitionism-ザ・ローリング・ストーンズ展」日本上陸記念 ピーター・バラカンによる、見所徹底解説!」
でした。
本当は「Exhibitionism-ザ・ローリング・ストーンズ展」に行ってからイベントに行くと話がわかってよかったのでしょうけれど、ストーンズ展に行くのが間に合わず、ピーター・バラカンさんの解説が「予習」の形になりました。
が、この「予習」、良かったです! 見どころを見逃さないで済みました!
印象に残ったトークのひとつに、
「Exhibitionというと”展覧会”の意味になるけれど、Exhibitionismだと”露出狂”というような意味にもなる」と。
「ストーンズらしいよね」
などというトークがありました。
私は心の中で、
「すべて惜しみなく見せているようでいて、きちんと考えているんだろうな」
と思いました。
「考えている」というのは、「商売になるように計算している」というよりも、「すべて見せているようでいて、見せたら誰かが傷つくようなところは見せないようにしている」ということ。
「優しい嘘」というのか。
心遣い、気遣いがあるのが、これだけ長くスターでいられる秘密のひとつなのではないかと感じました。
そして印象的だった、突然ゲストのように出演してくださった湯川れい子さん。
湯川さんはなんと、ブライアン在籍時のストーンズに会ったことがあると!
ストーンズは「汚いイメージ」があったけれど、実際に会ってみたら、きれいでキラキラしていて、
「この人たち、いいとこのお坊ちゃまなんじゃないかしら!」
と思ったと。
湯川さん、さすが、正解♡
ストーンズのメンバーは、それぞれ基本、育ちがいいんです。つまり、根っからの「不良」はいない。
80年代にミックと会う機会があったらしいのですが、そのころ、ミックとキースの不仲説があった。
キースはドラッグでかなり危ない状態で、血を入れ替える治療をしていた。(ピーターさんが「それ、本当なんですか?」と聞くと、「本当です」と答えていらっしゃいました)
湯川さんがミックに、
「キース、危ないらしいじゃない?」
と言ったときのミックの表情(目だったかな?)が、忘れられない。
「そんなわけない」「あいつはそんなに弱い奴じゃない」「俺があいつを死なせない」
と言ったと。
ミックがそう言ったというの、すごく想像できます。私が言い切るのもなんですが、ミックってそういう人です。
それと、これは会場に流れている映像で観られるのですが、
「オルタモントの悲劇」と言われたフリーコンサートの映像を見ているときのミックの表情を見て、「あの事件で、ミックは本当に傷ついたんだな」と思ったと。
はい、やっぱり湯川さん、さすが正解です。
ココ↓で書いたのですが、
ミックはあのコンサートの後、次のようだったという「伝説のグルーピー」の著者、パメラ・デ・パレスの証言があります。
狂乱状態で、ミックは、
「あんなことになったのは俺のせいだ。俺は一生ロックンロールを捨てる」
と何度も繰り返した。
これは、湯川さんかピーターさんか、どちらのお話だったかアヤフヤなのですが、
「ミックの声はアンプから飛び出してくる」って。
ミックはスターの素質を持っているということ。
会場内で、その証言、聞けます。
それは生まれ持っての才能なので、練習して身につけられるものではないと。
※後日、2回目のストーンズ展に行き、発言を確かめてきました。以下はプロデューサーのドン・ウォズの言葉。
「ミックのヴォーカルはすごい。ミキシングで特にそう感じる。
音量を少しでも上げたら、声が飛び出してくるから。
僕にとってスピーカーの位置は、いわば”50ヤードライン”、つまり基本線だ。
スターというものは、そこを飛び出す。声が”ライン”を越えてくるんだ。
そういう人は滅多にいない。学べることではないから。生まれながらの才能だ。
気がつくとミックは、僕の後ろまで跳んでいる」
1965年のインタビュー。メンバー、悪ぶっている……(笑) ブライアン、饒舌。(話してみたかったなあ……)
会場に入って……
まず、会場に入ると壁一面に映像が流されていました。
ブライアンがいたころの映像も。
「でも、ブライアンがいたのは、60年代だけだから……」
ちょっと寂しく思った私に、うれしそうなブライアンが言ってくれた気がしました。(もちろん妄想)↓
「すごいだろ! こいつら、すごいだろ!」
って。
ああ、きっとブライアンは、自分がいなくなったストーンズに対して「さびしい」とか「悲しい」「悔しい」なんて、全然思っていないんだろうなと思いました。
それより、メンバーがストーンズを続けているのを誇らしく思っている。
ストーンズを始めたのは確かにブライアンの功績。
だけどブライアンは「続ける」ことの大変さや素晴らしさもわかっている。
「俺は”始めた”だけ」
なんて思っていて、「続けてきた」メンバーを称えているんじゃないかなあ。
イーディス・グローヴの部屋の再現
このブログでも、何度か登場してきたイーディス・グローヴ(エディスグローヴ)。
ブライアン、ミック、キースが売れない時代、共に暮らしていたフラットです。
ナンカー・フェルジ(ジェームス・フェルジ)、ブライアンの幼馴染、リチャード・ハットレルも暮らしていたことがあります。
その貧しく汚い部屋の再現がされていました。
”外まで臭う”ほど汚かったというのは書いたことがあったので、汚さについては驚かなかったのですが、意外だったのは「あれ、ベッドが1つだけじゃない」ということ。
以前、↓ココで書いたことです。
厳寒の冬には、ブライアン、キース、ミックは狭い一つのベッドに潜り込んだ。
ブライアン曰く、
「あまりの狭苦しさに息をするのも順繰りにしなくちゃならないほどだった」
会場内にあった説明にも「ベッドルームが1つ」とは書かれていても、「ベッドが1つ」とは書かれていませんでした。
泊まって行く人が多くて、または、寒くて1人1つのベッドでは寝ていなかったということでしょうか。
イメージが大切
個人的に印象的だったミックの言葉。
「イメージはものすごく大事だよ。とかくミュージシャンは、肝心なのは音楽だけだなんて言いたがるけど、もちろん違う。何を着て、どんなルックスで、どう振る舞うのか、そういうものすべてが肝心なんだ」
うむむむむぅー。
すごい、やはりエンターテイナーですね。
しかしこれ、「ミュージシャン」だけに限らないことのように思いました。
いわゆる表現活動、創作活動について。
音楽も含め創作物って、いきなり変なことを言いだしてみますが、自分で創り出しているようでいて、実は”神様の所業”だと思うんですね。
それを表現するために、より伝わりやすくするために工夫をする。
音楽に限らず、大切なことですね、あらためて。
「ローリング・ストーンズは、ただのグループではない。ひとつの生き方だ」
というアンドリュー・オールダムの言葉が思い出されます。
60年代、バンドを始めたときに既にストーンズは、ただのグループではなかった……
ラストの「サティスファクション」の演奏
この写真、「さあ、行くぜ!」って感じでgood♡
(タイトル「希望」←勝手につけてみました)
展示の最後のほうで、ストーンズのライブ体験ができるコーナーがありました。
「サティスファクション」のライブ映像が流れ、3D眼鏡をかけてその場にいるような感覚を得られるというもの。
曲が終わって、ステージでメンバーが肩を組んで客席に向かう場面があります。
「ブライアンもいたかっただろうな」
と思った瞬間、
「いや、ブライアン、いる」
って思いました。
ミックもキースも、メンバー全員、ブライアンを忘れていないって。
きっと、ずっと、当たり前のように彼らの心の中にはブライアンがいて。
だから、姿は見えなくても、ステージに一緒にいるんじゃないかなって思いました。
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ブライアンフリークの方もぜひぜひ! おすすめイベントです~☆