「ジャジューカ・プロジェクト part2」で、私は民族音楽のことなどを何も知らないので、もっと知識を広めよう!と思ったと書きましたが、
「だったら、こんなのどうでしょう」
と、紹介されたのは、シタールの演奏を生で聴けるというホームコンサート。
(紹介して頂き、ありがとうです^^)
シタールと言えば、(私にとっては)ブライアン。
「シタールの音をマイクを通さず生で聴ける!? 聴きたーい!」
そんなわけで当日券になっちゃいましたが、先週末、いきなり行ってきました、ホームコンサート!
場所は、普段はヨガのスタジオらしいところ。
ホールではないので、観客と演奏者の距離がメチャクチャ近い!
満員状態だったので、そんなに前のほうには行けませんでしたが、一番後ろにいたとしても充分近い距離。
シタールだけではなくて、タブラやサロードとのコラボでした。
一曲ずつが30分くらいある演奏。
休憩を含めて、二時間半くらいのコンサート。
心地よくて迫力あって、たっぷり堪能しました。
素晴らしかったですよ、美しかったですよ、初めて近くで見る楽器ばかりでしたが。
で、演奏を聴きながら、ふと思ったのです。
「私はミュージシャンじゃないけれど、この音をミュージシャンとして聴いたらどんな気持ちになるのだろう」
って。
たぶん、この音を自分の演奏の中に活かせないかとか、思うのではないかって。
そして、ハッと思いついたのです。
「いろいろな楽器を演奏するのって、楽しいな♪」
と思っていたからではなく、例えば、こういうふうにシタールの音を聴いたら、
「これをストーンズの音楽に活かせないか? 活かせそうだ。よし、演奏をマスターしよう」
って思ったのではないかって。
現に、ブライアンの奏でる様々な楽器の音色は、ストーンズの曲を見事に演出しています。
ジャジューカの演奏を編集している時でさえ、
「この音をストーンズの音楽に活かしたい」
というようなことを言っていたというくらいですから、様々な楽器演奏に対しても、全てストーンズにつなげて考えていたのではないでしょうか。
つまり。
ブライアンの興味の中心には、常にストーンズの音楽があったわけです。
そもそも、自分の好きな音楽をやりたいということで創ったバンドだったんですもんね。
しかしブライアンの様々な楽器演奏がストーンズの曲に貢献していたにも関わらず、他のメンバーからは、
「いろいろなことに手を出しすぎ」
「ギターの演奏だけしてればよかった」
みたいなことを言われてしまうわけです。
(ミックは、「あれだけの楽器の演奏者を雇ったら、ものすごく費用がかかってしまう」みたいな、ブライアンの演奏を認める?ような発言をしていましたけど)
他にギタリストがいないのなら言われても仕方ないですが、ストーンズにはキースっていうギタリストがいるではないですか。
ギターはキースに任せて、他の楽器を演奏するのがそんなによくないことだったのでしょうか。
責められるよりも、もっと評価されてもいいのではないでしょうか。
……なんだか考えていたら、だんだんムカムカしてきました。
ブライアンは、
「もし自分がしたい音楽ができないなら、ストーンズをやめるかも」
というようなことを言っていたそうですが、これって、ストーンズをやめたいと言っていたわけではなくて、裏返しに、
「俺のアイディアも聞いてくれ。したい演奏をやらせてくれ。じゃなければ、やめるぞ」
って意味だったのではないでしょうか。
しかし他のメンバーからは、
「ブライアンはストーンズをやめたがっていた」
と額面どおりに解釈されてしまったわけです。
もうぉぉぉぉ~~~っ、なんてことなんでしょう!
違うのにーーーっ、そうじゃないのにぃーーーっ!
もっと自分の言い分も聞いてほしかったってだけなのにぃーーーっ!
……ふぅぅぅぅー、興奮しすぎました。
ちょっと、落ち着きましょう。
えーと、要するに、他のメンバーからは、ブライアンはやめたがっていたように見えたかもしれない、でも、本当は、絶対にやめたくなかったのではないかなって思ったのです。
ストーンズの音楽はブライアンの最大関心事だったのですから。ストーンズ=自分、と思えるくらいに。
******* 妄想おわり。********
ジャジューカが参加しているCD「ダンシング・イン・ユア・ヘッド」(オーネット・コールマン)を聴きました。
オーネット・コールマンは1930年アメリカ生まれのジャズ・サックス奏者。
このアルバムにおさめられている「ミッドナイト・サンライズ」は、1973年にジャジューカ村を訪れ、一緒に演奏したものとのこと。
ブライアンが編集したアルバムの音よりも、生音っぽいです。
サックスの音とジャジューカの音の絡まりあいがカッコいいです。
こういう感じもいいですねー。
これも生で聴きたいな。
この曲は映画「裸のランチ」の音楽としても使われたそうで(サウンド・トラックにも入ってます)、この映画はDVDで観ましたが、そういえばなんとなく聞き覚えがあるような。
「裸のランチ」の原作者のウィリアム・バロウズをブライアンも好きだったそうですが(そんなつながりで、この映画も観たのですが)、この原作は私にとっては訳わからなすぎです。
わからなくてもいい小説なのかもしれませんけど。
その点、映画のほうはグロテスクではありながらも、おもしろいです。
原作とは別物って感じですが。
ポール・ボウルズ、ジェイン・ボウルズ、アレン・ギンズバーグやジャック・ケルアックあたりのことを知っていると、より楽しめると思います。
そんなこんなで楽しくジャジューカや民族音楽などについて知識を広げているつもりですが、これがジャジューカ来日につながっていくのかどうかは、微妙……。
まあ、とりあえず楽しいからいっか。
あ、
でも、ですね。
前回のイベントに引き続き、
「こんな形もあるのかー」
って思いました。
チケット代を高くしなくても、聴きたい人たちが気軽に行けるイベントという形。
こういうの、いいですね^^
(基本的に、ジャジューカが日本で演奏されるのなら、どんな形でも文句はないですが)
最後に、いい雰囲気のジャジューカの映像を見つけました。
morning in jajouka
2001年に、jon schainker、toshio, omori、simon cheffinsによって制作されたショートフィルムらしいです。
ん? 日本人らしき方の名前が入ってますね?
コメント
印度の楽器シタールに付いて
ビートルズのジョージ・ハリソンの先生は
*Pt.Ravu Shankar.
ストーンズのブライアン・ジョーンズの先生は*Ustad Imrat Khan.です。
はい、ラヴィ・シャンカール。ノラ・ジョーンズのお父さんですよね!
こんばんはmutsuです。おかげ様で記事もなんとか出来ました!非常に参考にさせて頂きました。ありがとうございます。
このブログのどこかの記事、コメント欄でどなたかが自分の影に殺される映画があったけどタイトルが思い出せない、というような事をおっしゃってたんですが、あれ多分、
3話オムニバスの映画『世にも怪奇な物語』の第2話「影を殺した男」だと思いますよ!うん、あれはオモろい。
またまた貴重な情報をありがとうございます!
私はブライアンはシタールをジョージ・ハリスンから習った、または自己流で覚えてしまったのかと思っていました;
それぞれ別々の先生についていたんですね。
mutsuさん、
本当に知識豊富ですね[E:shine]
ブログも素晴らしいです。
コメントにも書きましたが、ジャジューカの魅力が伝わってきます。
それと、この映画の話題が出たのは覚えています。
「自分の影に殺される」というだけでも興味を惹かれますが、mutsuさんが面白いとおしゃるなら本当におもしろいのでしょう。
観てみたくなりました^^!
ちょっと検索してみたところ、
シタールの師のお二方、まだ活躍なさっているみたいですね[E:notes]