ブライアンとキース・リチャーズ part24

久々~に、
ブライアンとキース・リチャーズ part23」の続きです。

このシリーズ、そろそろ完結しなくては!
キースの自伝「ライフ」を読んだので、他の本を参考にするより、本人が語ることが一番間違いないでしょう、ということで、この本に書かれていることに触れながら書きたいと思います。

最初に、↓のように書かれていることについて、私なりの意見を。

ビルはいつも俺たちから見下されてる感じがしていたろうな。おおかた、本当の名字のパークスが下層階級くさかったとか、そんな理由だったんだろう。俺たちと一緒にプレイする前、やつはロンドン南部で先の見えない仕事に就いていて、にっちもさっちもいかなくなっていた。結婚もしていた。ブライアンはすごく階級意識の強いやつで、あいつにとって”ビル・パークス”は下層階級だったんだ。「新しいベーシストが見つからねえかな、こんな油じみた髪したやつじゃなくて」とブライアンが言ったのを、フェルジが覚えてる。当時のビルはヘア・スタイルもリーゼントで、まだ不良少年(テディ・ボーイ)が抜けきっていない感じだった。不良といっても、見かけだけだ。そこへいくと、ブライアンはバンドのなかでも飛び抜けて底意地の悪いガチの不良少年(ワル)だったからな。

ビルがいつもメンバーから見下されていると感じていたのかどうなのかはわかりませんが(ビルの著書にそういう記述ありましたっけ?)、

ビルはそういうこと、あまり気にしないタイプのような気がします。
誰に何を言われようと、淡々とマイペースのような。

そういう劣等感よりもむしろ、
「働いていたからお金があってアンプも買えて、お蔭でバンドのメンバーになれて、女の子にもてるようになった。ひょっひょ~*^0^*
みたいな感じだったのではないかと。

それにブライアンが下層階級を見下していた、というのもないように思います。
階級で人を判断するタイプではなかったような。

ブライアンが嫌だなって思ったのは、ブライアンから見たら「ダサかった」ビルの外見なのではないかと。

オシャレにはうるさかったブライアンは、単にビルのダサい油じみた髪が気になったのではないでしょうか。

それに、そんなこと言ったら、キースだって労働者階級でしょう?

というか、私にはむしろ階級を気にしていたのはキースだったのではないかと思えるのです。

キースは「そんなの全く気にしてない」ってキャラですが、実は最初から育ちがいいブライアンに対してコンプレックスがあったのではないかと思います。

ブライアンが普通に接していても、勝手に見下されているような気持ちになっていたのではないかと。

ミックは堂々と上流階級に憧れ、交流をはかっていましたが、反対にキースは全くそういうことには興味がなかったように思われているようです。

でもですね。

キースは上流階級に影響されて、言葉遣いまで変わったという時期があったそうなんです。

たぶん、アニタと付き合い始めたころでしょうか。

キースだって、ミックと同じ、上流階級に憧れていたのだと思います。

でもすぐに「自分には似合わない、柄じゃない」ことに気づいたのだと思います。

そんなことには興味がない、っていう方が、「キース・リチャーズ」のキャラクターには合っている、って。

だからミックが「ナイト」に叙勲された時にも、「俺には理解できない」って態度をとりながら、内心穏やかじゃなかったような気がします。

「なんでミックだけなんだよ、俺らだって同じバンドのメンバーなのに」
って。

なれるのであれば、キースだって「ナイト」になっていたのではないかと。

次に、マネージャーだったアンドリュー・オールダムがミックとキースに曲作りをさせたことについて、こう語っています。

アンドルーがミックとブライアンでも俺とブライアンでもなく、ミックと俺を組ませた理由はよくわからない。あとからブライアンは書けないとわかったが、当時のアンドルーは知らなかった。

キースは本気でこう思っているのでしょうか?

だとしたら、わかってないなーって思います。

アンドリュー・オールダムが何故、ミックとキースを組ませたか――、
答えは、社会というのはそういうものだからです

どういうことかというと、必ずしも実力があるものが上にいけるとは限らない、それが社会の仕組みなのです。

アンドリューがストーンズを仕切るようになった際、自分がコントロールしやすい人間を使おうとしたのは自然の流れです。

自分の意見がしっかりあって、アンドリューのいうことをきかなそうなブライアンを使うより、扱いやすそうなミックとキースを使おう、と思ったのは、社会の仕組みがそういうものだからです。

要するに、上司が使いやすいと思う社員が可愛がられて仕事を任されて出世していくのと同じことです。

上司からしたら、いくら仕事ができたって、反対意見をぶつけてきて歯向かってくる部下は、面倒なので使いたくないのです。

アンドリューが最初にミックとキースを組ませて曲作りをさせたのは、こんな理由からだったと思うのですが、
次第に彼らがアンドリューよりも力を持ってしまい、自分が追い出されることになるだなんて、この時には予想していなかったのかもしれません。

というところで、続きは後日。

コメント

  1. ちえ より:

    そうね~
    私はブライアン時代のストーンズが好きですが、ブライアン可愛さにひいきしてブライアン中心に考えたりはしないんですが…
    ブライアンはいなくてもいい…、現在進行形な熱狂的ストーンズファンは、冷ややかな発言をするなぁ…と思う事がある。[E:shock]ええ~っ!同じバンドなのに、陰口みたいな事を告白されてもネ~

  2. るか。 より:

    確かに、
    ええ~っ[E:shock]
    偏った意見のつもりはないですけど、
    やっぱりブライアンがいたからこそのストーンズでしょー!
    今のストーンズにだって、どこかにブライアンの影響が残っている……、と思いますです。

  3. ちえ より:

    るかさんの事ではないですよぉ~[E:#xEAD9]
    なにしろブライアンはストーンズを解雇されているから、もし生きていてもストーンズのブライアンではなくなっている。ブライアンファンにしてみれば、いろいろなタラレバを想像して楽しみたいと思うんです…たぶん[E:#xEB7F]

  4. るか。 より:

    ちえさん
    だいじょぶです。
    別に被害妄想的な誤解はしていないです。
    そうですね~
    ブライアンが生きていたら、いろいろな活動の噂はありますが、
    すぐに表舞台で華々しく音楽活動はせずに、しばらくのんびりしていたような気もします。